日本に動物園が生まれて2018年で136年になります。明治15年に現在の恩賜上野動物園が農商務省天産部の博物館の附属施設として設立されたのが嚆矢となります。現在では全国に90近い動物園が存在しその果たすべき社会的役割はますます増大しています。
しかし日本の動物園には大きな欠陥が一つあります。それは因って立つ法的な基盤である「動物園法」を持たないことです。設立時の経緯から、動物園は博物館相当施設と位置付けされていて「博物館法」に依拠しています。
しかしながら現在の情勢は136年前とは大きく変化し、動物園に期待される任務も幅広いものとなりつつあります。一例を挙げれば「種の保存」があります。
自然界で絶滅に瀕している動物種を保護し種の多様性を維持することは、「地球環境の保全」のためにも重要でありますが、生息地内の保護が不可能な場合には地域外へ移しての保護・増殖が必要となり、動物園の利用が要望されます。その場合、国際的な協力が必要となりますが、対応をスムーズに行うには国立の動物園の存在が望ましいと思うのです。
既存の私立・公立の動物園を移管する、あるいは理想的な環境の地に新しい構想で新設する、方法はいろいろ考えられますが、何よりもまず根本に立ち返って国立動物園は果たして必要か?(国立の機関が特殊法人化している現在の情勢に反していると捉える人もいることでしょう)という点から考え議論する場としてこの会が機能して欲しいと思っています。
顧問/故:正田 陽一(東京大学 名誉教授)
日時:2024年1月27日(土) 13:00-17:00
一般会場参加費(先着20名):1000円(税込)
一般オンライン視聴(ZOOM)参加費:1000円 (税込)
ただし東京動物専門学校の学生・関係者のみ無料
場所:東京動物専門学校 八千代キャンパス(303大会議室)
詳しい内容やお申し込みについては以下のボタンからジャンプするページにてご確認ください。